CycleOps PowerCal を使ってみた

心拍から出力をリアルタイムに算出する疑似パワーメーターCycleOps PowerCalをオーダーしたのが8月上旬。品物が届いたのが9月中旬でした。しばらく使ってみたので少し個人的な印象を書いてみようと思います。

私の周りで自転車である程度のトレーニングを行っている方はかなりの割合でパワーメーターを所有しております。もはやまだ持っていない私の方がマイノリティかも。それ程高い普及率なのは驚きです。私ももちろん興味はあるのですが、いかんせん、価格が高い。QUARK などのクランク型が個人的にはいいなと思うけどへたれ自転車乗りの私が買うにはちょっと高い。トラブルもそれなりに多そう。比較的値段が低めで動作も安定しているのが Powertap だけど、これでも決して安くはありません。そこで、CycleOps PowerCalです。
心拍数をベースにしているので、もちろんリアルタイムで正確なパワー値は期待できません。でも私程度のホビーライダーにはそこそこの精度でもパワー値が可視化されるのは興味深いです。しかも(これがこの製品の最大の売りポイントといっても過言ではありません!)値段がとてもお手軽。ハブ型、クランク型、ペダル型などのパワーメーターの価格と比較すると10分の1、下手すると20分の1で買えます。それこと、ハートレートセンサーの買い替えにちょっとお金を足せば買えるレベルです。
何のコンフィグレーションもせずに普通に Garmin Edge 500 で認識され、Edge 500 側で Power Meter を enable にしてあげるとパワー値(W)が表示されるようになります。一体どうやってるのかはわかりませんが、最大心拍数、年齢、体重やバイク重量などの入力は一切必要としない模様。心拍数高めの人は出力高めに出るということ?そんなに単純じゃないけど、そういうこともあり得るのでは?と思ってしまいます。
私はパワーメーターを使ったことがないのですが、周りの方々の話などから察すると出力の値は結構低めに出るようです。少なくとも私はそのようです。本物のパワーメーターが欲しいなとは思いますが、あの高額なデバイスに見合うトレーニングを自分が果たしてやるのかというとたぶんやらないような気がするので、値段も相まって購入には踏み切れないでいます。
信号などで停止しているときや、下り坂でペダリングしていないときなどは、理論上ゼロwattのはずですが、そんなときも xxx W とパワーが出ていることになっています。但し、これもすぐに感知(?)されるのか、ちょっと経過するとゼロワット表示に戻ります。全体的にタイムラグがあるように感じますが、これもそんな感じですね。
リアルタイムや3秒表示などで走りながらパワーを見ていると、パワーの値がすごくぶれています。振れ幅も広いけどとにかく値がじっとしていません。もちろん心拍数もリアルタイムデータの振れ幅はそれなりにありますが、このワットはその比じゃないですね。リアルタイム表示はホントに単なる参考程度でとらえた方がよさそうですね。
この値の暴れ方は、下記の5分インターバルを4本 200W 目指しておこなったときのデータをみてもおわかりいただけると思います。上が心拍数のグラフ、下がパワー値のグラフです。




但し、見て分かる通り確かにある程度心拍とパワーの相関関係はありそうですね。リアルタイムでは少し難しいですが、後でデータを分析したりする場合であれば、これはそんなに悪くないアウトプットだと思います。絶対値はともかくパワーの相対値は参考になるデータが取得できていると思います。5分 200W x 4 セットでしたが、200W を下回らないようにするのがホントに辛かった。これは私のパワーが貧弱なのもあるでしょうが、値がかなり低めに出ていると想像されます。
PowerCal のデータを他人のパワーメーターのデータと比較するのは残念(?)ながらあまり意味がないようですが、自分のトレーニングの分析指標としては悪くないと思います。
実際のパワーメーターと PowerCal との比較記事やブログなどは既に色々と出てきているようです。Bike HabitCycleOps Powercal versus Quarq Review - Is Powercal Any Good? という記事がお勧めです。