1分間顧客サービス - 熱狂的ファンをつくる3つの秘訣

1分間顧客サービス - 熱狂的ファンをつくる3つの秘訣」Ken Blanchard + Sheldon Bowles (原著)。
オリジナルのタイトルは、”Raving Fans”。日本語では熱狂的なファンといったところでしょうか。なぜ「1分間~」という邦題が付けられたのかはわかりませんが、ベストセラーの「1分間マネージャー」にあやかったものなのかも知れません。この本が書かれたのが1994年だから25年ほど前になるのですが、今の時代でもまったく通用する話、というかむしろ昨今ではこの重要性が見直されているようにも思えます。
本書はよくある自己啓発本とは異なり、主人公の前に突如として現れたチャーリーという妖精とともに熱狂的ファンを生むための3つの秘訣をストーリー仕立てで紹介していきます。小説という形式になっているので、物語に引き込まれあっという間に読了してしまいます。
顧客満足を得るだけではなく、熱狂的なファンをつくるにはさらに上のサービスが必要となると考えるのが普通です。確かにそれ自体間違ってはいないと思うが、本書では「いい顧客サービスをしたいと考える人は、すべての人のすべての望みに応えようとしがちです。それは無理なんです。」とある。顧客の気まぐれやわがままにすべて応えるのがファンをつくることになるかと言えば、必ずしもそうではないということ。顧客を知ることも顧客が望むことを知ることも決して簡単なことではありませんが、顧客の言葉に耳を傾けるとき、その傾け方にポイントがある。それは「言葉」と同じように「音色」に耳を傾けなければならない。何でもかんでも顧客の期待に応えるのではなく、ビジョンから逸脱しないようにすることが大切です。
顧客満足度のアンケートなどを実施している企業は多くいるが、何か不満があっても文句を言わない顧客が多数いる。それは言っても仕方がないと思っているからで、そういったサインを見逃して、大きな不満がなさそう(もしくは不満は少数意見)だと判断してしまい、大きな機会損失をしてしまっている可能性は高い。
そして、「ひとつ余分に実行せよ」((これは短縮版で、もともとは「1パーセント余分にビジョンを実行せよ」である))というのはとても腹落ちします。これの意味するところの詳細は本書を読んでいただくとして、ここでは省略します。
期待に応えるだけではなく、常に期待以上のサービスを提供することこそが最も重要だというようなことは本書では述べておらず。期待に応え続ける一貫性が重要だと述べている。そうするためには、システムが必要だが、それは決してルールの集まりではない。がちがちのルールを沢山設定すればするほど、それはロボットをつくってしまうことになる。スクリプトを読んでいるだけのコールセンターに対して熱狂的なファンになることは決してないでしょう。

もし顧客の考えに耳を傾けてそのニーズと欲求を知ろうとしなかったら、....(中略) その顧客を人間として無視することになる。耳を傾けていないということは、相手の考えに何の価値もないと言うのと同じだから。

それを変えると、ニーズに応えることができるし、顧客の意見を尋ね、耳を傾け、尊重すれば、顧客を知性を持った人間であるように対応することになる。
自分の中でオーバーサービスと熱狂的ファンを生むサービスの違いが少しわかってきたような気がしました。

AI時代の人生戦略

AI時代の人生戦略 「STEAM」が最強の武器である」(成毛 眞著)。

成毛さん*1の本は面白いというのをどこかで読んだか聞いたかしたけど、実は今まで読んだことがありませんでした。今回初めて手にしたわけだが、なるほど確かに面白い。経営者になろうかって人種は知識量がすごいですね。

思考が変わって行動に変化が起きれば、習慣が変わり、そうすると人生が変わる。そのために重要なのがSTEMやSTEAMというわけだ。STEMはサイクリストであればよくご存知のハンドルを取り付けるパーツですが、ここで言うSTEMはそれではなく、サイエンスのS、テクノロジーのT、エンジニアリングのE、マセマティックスのMの頭文字をとったもの。STEAMはそれにアートのAが加わる。

15歳児を対象に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの三分野を調査したPISA2012のレポートによると、日本は平均点を上回っていることがわかる。しかし、上海、香港、シンガポールの平均点と比べると劣っており、ものによっては大きく下回っている。知り合いの中国人に聞いたところ、上海のその年代の学生はものすごい時間勉強をしているのでその結果に驚きはしないとのことだった。著者は日本の教育のあり方、特に大学受験あたりからのあり方を変える必要があると強く主張しています。私立文系に進むと決めた瞬間に高校で数学を学ばなくなることが問題で、文系とか理系に限らず今後はそのような教育が必要になる。個人的にはこの点は同意です。

フランケンシュタイン、ヴァンパイアなどの例を取り、自然現象と文明や文化の関連性もとても興味深いですし、perfume, babymetal, OK GoのライブやMVを引用してテクノロジーとアートを説明しているところも守備範囲の広さを伺える。

M.ロジャースのイノベーター理論やジェフリー ムーアの「キャズム」の話もさらっと登場している。これらのロングセラーは必ずおさえておきたいところですね。

これ以外にも本書のテーマに沿って、ありとあらゆる事例をこれでもかというくらい沢山用いながら、豊富な知識量と引き出しを使った説得力のある解説が続く。

詳細は割愛するが、Uber、FinTech ロボアドバイザー 知ってると知らないとでは大違いで知らないと損する、技術革新が世界史を、私立文系の入試のあり方、トヨタ社長の鶏そぼろ弁当の話、Xiaomiのセグウェイ(ナインボット ミニ プロ)、DJIのドローン、ポケモンGoPlayStation、AR/VRなど盛りだくさんである。ゲームに関しては、実感してから理解すると書かれている通り、(ゲームに限らずだが)体験しているといないとでは数年後に大きな差となってくるだろう。

ホリエモンとの対談では、この2人さまざまな分野の知識がとても豊富で驚く。医療、自動車、宇宙、パティシエなどなど。

STEAMを活用するには imagination と creativityが必要だが、これらは小手先のテクニックでは養われない力で、道を突き進み、ときには失敗して経験値を上げる必要がある。これはAIには代替えできない、人間にしかできないことと述べられている。

最後に「残酷な5年後に備えて今すぐ読みたい本」と題して多くの本が紹介されている。意外だったのがSF小説が多いこと。ザッカーバーグSF小説好きらしい。まずはこの中から1冊買ってみることにします。

どうでもいいことだが、成毛さんって古舘伊知郎に似てるというのは、すでに有名な話なのでしょうか?この本のカバーはもちろんだけど、やっぱり似てる(笑)

*1:マイクロソフト日本法人の2人目の代表取締役社長。初代はもちろん古川さん

物議を醸す READY STEADY TOKYO 自転車ロードレースの観戦エリア

いよいよ来週の日曜日7月21日に2020年東京オリンピックの自転車ロードレースのテストイベント READY STEADY TOKYO が開催されます。

自転車ファンにとってはとても楽しみなイベントであることは間違いない。公道を走るロードレスなので、(当たり前だが)交通規制は絶対に必要であり、下り坂などのスピードの出る場所などは観戦禁止エリアを設けることも当然であろう。しかしながら、ファンとしては見どころと思われる場所を含めてほぼ大部分*1が観戦禁止エリアに設定されており、SNSで失望、批判、落胆などの声が多数上がっている。私もその一人です。その辺りは以下の cyclist.sanspo.com の記事にまとまっています。

cyclist.sanspo.com

各地域の交通規制区間のリンクは以下の 記事にすべて掲載されています。

tokyo2020.org

現在、世界最大規模のグランツール Tour de France 開催中で、私も毎日JSportsで熱いレースを観ているのですが、ときには観客の人たちの自宅の近くがコースだったり、勝負どころの登り地点で観戦応援したり、子供たちも憧れの選手たちが走る姿を目に焼き付けたり、走る選手も大勢の観客も最高にテンションが上がる瞬間が毎日映像として届けられます。これこそがロードレースです。

ところが、今回のROAD STEADY TOKYO 自転車ロードレースでは、のきなみ観戦禁止エリアに設定されており、観客が誰もいないロードを世界から集まった選手が走ることになります。こらはもう違和感でしかありません。しかも今回はせっかくのテストということなのに中継も行われないらしい。先日の富士スピードウェイで行われた全日本選手権の放送を観た人はわかると思いますが、日本のカメラワークはお世辞にも良いとは言えません。であればもっとテストした方が良い気がします。

自転車ロードレースの魅力を伝えるという大きなミッションはほぼ達成されないことになるでしょう。大変残念でなりません。

今回の観戦禁止エリアの決定理由はとにかく安全第一に考えた結果だとのこと。なるほど、観客を寄せ付けなければリスクは減ることは間違いないでしょう。ただひたすらリスクとなる要素を少しでも減らしてとにかく安全第一にしたいのであれば、柵で囲まれた周回コースを100周走るようなコース設定がベストなのかもしれませんね。Tour de Franceのようなヘリからの空撮などは、もしヘリが墜落したら大変だということでもっての外なんでしょうかね...

では、日本で安全第一を優先した結果、なぜこのような結果になってしまったのでしょうか?恐らくこれにはさまざまな理由が考えられると思います。ここですべてを語ることは難しいですが、いくつか私が思いつくことを書いてみます。

自転車観戦慣れしていない

これはすぐに思いつくことでしょう。Japan CupやTour of Japanでは、これほどまでに観戦禁止エリアを設定いないのは、開催されている場所に普通の住宅街が多くなく、観客のほとんどが自転車ファンということもあり、ある程度観戦慣れしているのが大きいでしょう。Japan Cupでは毎年古賀志林道の九十九折の上り坂で沿道の大勢のファンが熱い声援を送っています。歩道なんてありませんが、もちろん観戦禁止エリアではありません。選手の息遣いが聞こえるほどの至近距離で観戦できます。これはロードレースの醍醐味のひとつですね。(下りは立入禁止になっています)

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2014年のJapan Cup。古賀志林道にて

    自己責任の考え方が薄い文化

    SNSなどで「日本は~」とか「日本人は~」とか日本人批判をときどき目にします。個人的には、そういった批評批判だけを書き残すのはあまり好きではないし、読んでいてもどこかいい気持になれないときもあります。ただ、今回の件の背景には、日本/日本人の自己責任の考え方の現れがあるのではないだろうかと思います。

    どういうことかと言いますと、何かリスクがあったり事故があったりすると、日本は運営側、管理側、主催者側などの責任となることが多いです。アメリカは(恐らく多くの他の国も)どちらかとうとそれは自己の責任だろうという考えが多い気がします。

    例えば、数年前に私がグランドサークルで断崖絶壁などが多い大自然満載の国立公園を巡ったときに見たことですが、断崖絶壁でそこから落ちたら絶対に死ぬだろうという場所がときどきあります。実際に年間数名は落ちて亡くなることがあるそうです。ぎりぎりまで行って足を滑らせて落ちてしまったら、国立公園の事務局とかそういうところの人たちが責任を問われるというわけではなく、それは自己責任なんです。

    では、日本ではどういうことになるか想像してみましょう。仮に足を滑らせて亡くなった人がいると、もしかすると公園の運営管理側の安全管理が問われるかもしれません。そこで、すぐに崖から落ちないように、地面に杭を打って柵を作ってしまうかも知れません。大自然に杭を打ったら自然に影響を与えてしまうし、景観も台無しになってしまうかも知れません。その部分を大切に考えて、自然に手を加えない考え方と、管理責任が問われるから安全のために自然やその他を犠牲にしてしまう考え方。どちらがいいとか悪いとかという議論をここでするつもりはありませんが、そういった自己責任や安全管理責任の所在などの日本の考え方の現われのひとつが、今回のこの「安全第一、観戦禁止」という決定に大きく関係している気がしています。

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    写真は2014年にユタ州Bryce Canyonに行ったときのもの。実はかなり足がすくんでおりましたw

    さすがに1週間後なので、決断が大きく覆る可能性は極めて低いと思いますが、2020年の本番のときには日本も安全に配慮した自己責任に基づいてロードレースを観戦し、多くの人に自転車ロードレースの魅力とワールドツアーレベルの選手の走りの凄さをぜひ生で観れるようになって欲しいと切に願います。

    Tacx Neo Smart (後編)

    Tacx Neo Smart (前編) の続きです。

    いよいよバイクの設置です。前編でも書きましたが、私のフレームが142x12mmのスルーアクスルなので、標準で付属しているクイックリリースは使えません。できればスルーアクスル用のアダプター T2835も標準で付属してもらえるとありがたいです > Tacx さん

    このT2835なんですが、なんだかいろいろなアダプターが付いており何がなんだかよくわかりません。詳しい説明書が付属しているわけでもなく、パッケージに下のような図があるのみです。仕組みを理解している人にとってはこれで問題ないのでしょうが、私はそうではないのでこれを見ても何がなんだかよくわかりませんでした。試行錯誤した結果、写真のようなシャフト、クイック、アダプターなどの組み合わせで固定できることが判明しました。それ以外の2~3のパーツは私のフレームの場合は必要ありませんでした。

    しかし!私のフレーム(恐らくCanyonの多くのディスクブレーキのロードバク)は、スルーアクスルのドライブトレイン側の穴が塞がっているので、T2835の細いシャフトは固定できません。いろいろと悩んで試行錯誤したけど、これはどう考えても無理です。この蓋というかカバーで穴が塞がっている限りどうしようもなさそうです。

    この穴を塞いでいるカバーをよく見るとネジで固定されていそうです。これだ!と思い2.5mmアーレンキーでネジを緩めます。するとこの蓋が外れて穴が出てきました。この2.5mmボルトとカバーを外して、ディレーラーハンガーに先ほど外したボルトを使って直接固定します。つまり元々の状態との違いは、カバーが無くなっただけなので穴が貫通した状態になったわけです。

    これならなんとかなりそうだということで、バイクを Neo Smart に設置して、アダプターT2835を貫通させ、あとは通常のクイックリリースと同じ要領で固定させます。本当にこんなのでいいんだろうかという不安もありましたが、その後ローラーに乗って負荷をかけても外れたりすることはなかったので大丈夫そうです。

    ブレーキ側の方はというとブレーキキャリパーとNeo Smart本体とのクリアランスがギリギリです。あまりにもスペースに余裕がないので、設置するたびに本体を擦ってしまい、すでに傷が沢山付いてしまっています。この辺りもディスクブレーキのことをあまり考慮していない設計なのかなと思ってしまいます。ディスクブレーキキャリパーを本体に一度も擦ることなく設置するのは至難の業ではないでしょうか...

    何はともあれ無事設置できたので、早速乗ってみます。Zwift といいたいところですが、せっかく Tacx アプリのPremiumアカウントサービスが3か月分無料なのでそちらを試してみました。一番楽しそうなのは、バーチャルではなく実在する場所のビデオを見ながらローラーができるメニューでしょう。無料で利用できるコースは少ないのですが、3か月間は有料サービス向けのコースもすべてアクセスできるので、興味がわいたものからいくつかピックアップしてみました。

    1つ目はあのTour of Flandersのコースの一部を実際のプロのレースの先駆けて走るイベントコースの中からの抜粋。Kruisberu~Oude Kwaremont~Paterbergなどファンにとってはよだれもんの有名な石畳激坂のルートです。この映像と自分のペダリングや強度がシンクするのには思わず「おー、すげー!」と声が出てしまいます。坂道に入るとペダリングが重くなり、シフトダウンしないと登れませんし、石畳区間では、バイクがガタガタと振動するところも再現されます。逆にダウンヒルになると、ペダリングも軽くなりシフトアップしないと空転しますし、スピードに乗るとペダリングを止めてもホイールは回転し続け実走さながらです。テクノジーの進化に驚かされますね。これでスマートトレーナーの凄さを一気に思い知らされました。実際に私が走っているときの映像を少しだけキャプチャーしたものが以下の映像です。すごいですよね。


    Kruisberu ~ Oude Kwaremont ~ Paterberg


    Iseran - Val-d'Arc

    自宅の部屋に居ながらにしてヨーロッパの美しい街や山岳地帯を走れるなんて一昔前では考えられませんでした。正直高い機材ですが、感動させられました。もはやローラー台(というかスマートトレーナーという呼び方が正確)のメーカーはハイテクエンジニアリング集団でなければ淘汰されてしまう時代が訪れたのかも知れません。

     

    Tacx Neo Smart (前編)

    10連休もあるのでたまにはブログを書こうと思います。

    ブログでは書いていなかったのですが、実は去年の年末にスマートトレーナーをオンラインで購入しました。年末年始の休暇中に届いていろいろと遊ぼうと思っていたら、クレジットカードのトラブルなどで決済が降りず、かつ海外はクリスマスシーズンということでショップとの連絡もなかなかはかどらず、結局冬休み明けに届きました。

    昨年、ディスクブレーキのロードバイクに買い替えたので、クイックリリースからスルーアクスル方式に変わり、今まで使っていたローラー台が使えなくなってしまいました。そこで、色々と調べていたらスマートトレーナーがとても素晴らしいものに思えてきたのです。調べるとより高性能な物が欲しくなる(ろくなことにならないとも言えるが...)典型的な例ですね... (^^;

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    メーカーで評判が良いのが Wahoo Kickr Smart Tacx Neo Smart のようです。いくつかYouTubeのビデオで実際の動作音が確認できるものがあるのですが、けんたさんのビデオ「【Wahoo vs Tacx】 最強のローラー台はどっちか比較してみた! - YouTube」を観るとWahooの方がは少し甲高い音がしますが、Shane Millerの「Wahoo KICKR 2018 vs Tacx NEO // Head to Head Sound Check - YouTube」だと低速域はNeo、高速域はKickrの方が騒音は小さいようです。どちらも十分に静かでトレーナーの音よりチェーンの音の方がはるかにうるさいです。

    www.youtube.com

    甲乙付け難いところですが迷った結果、Tacx Neo Smart に決定しました。パワー計測精度は2%未満の誤差なので、十分です。価格が安くてもあまり誤差のあるもの後々後悔しそううなので清水の舞台から飛び降りる気持ちで決めました。そしてStar Warsを連想させるあの未来的なフォルムもワクワクさせられます。

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    年末は Wiggle でこの Tacx Neo Smart のセールを大々的に実施しており、実際にかなり安かったと思います。あれ以上安く買えるところはなかなかないだろうと思っていたら、ありました!BIKE-COMPONENTS.DE というドイツのショップです。Wiggle より2万円近く安かったと思います。ついでに、105 CS-5800 11-28T Tacx Rear Thru-Axle T2835 Adapter Set も同時購入しました。このスルーアクスルアダブターは142x12mmのスルーアクスル採用のフレームで Neo Smart を利用するときに必要なものです。私のフレームもリアが142x12mmのスルーアクスルなのでこれが必要になってきます。でもちょっとこのアダプターはちょっと高いな...

    年末頃は Tacx Neo 2 Smart という新モデルが発売されていたので、Neo Smart の価格もかなり下がってきており、タイミングとしては狙い目だったと思います。

    箱が届くとまずその大きさと重さに圧倒されます。本体重量は21.5kgです!

    同梱されているのは Neo Smart 本体、電源ケーブル類、スカイライナー(フロントホイールを置く台)、クイックリリース、説明書などです。スプロケットは別途準備する必要があります。それから Tacx のアプリで使用できるオンラインサービスの3か月無料クーポンコードも付いていました。アプリは、PCTacx Desktop App をインストールします。スマートフォン用のアプリは、Tacx utilityTacx Training などがあります。取りあえずこれらはすべてインストールしておきました。

    国内で購入すると問題ではないでしょうが、ドイツのショップで買ったので、当然日本の壁コンセントに合うような電源ケーブルは付属していません。変換アダプターは面倒なので、国内外で使える 100250V対応のメガネ型プラグの電源ケーブルを購入しました。これで問題なく使用できます。

    まず最初にスプロケットを取り付けます。特別なことはなく普通に装着するだけです。ピカピカのスプロケットが眩しいw

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    バイクは設置せずにまずはお試しで電源ケーブルを接続します。そしてPCTacx Desktop Appを起動。認識しないなんてトラブルもなく、問題なく認識されて接続完了です。Tacx Desktop Appマニュアル によると Windows 10, Bluetooth 4.0 でのみ動作するようです(2019/5/3時点)。” Tacx Desktop application is not ANT+ compatible” とあるので、ANT+ではなくBluetoothで接続されます。私は最初てっきりANT+で接続するものとばかり思っていたので、アプリを見ても、本体のLEDを見てもANT+接続されないから何故だろうとかなり悩みましたが、単にBluetooth 4.0接続のみ対応だったようです。

     

    続く...

    初めての油圧式ディスクブレーキのブレーキパッド交換

    先週、朝バイクに乗っていたら、フロントブレーキでよくあるディスクブレーキの音鳴り、つまりローターがパッドに擦れてシュッシュッと音がする症状、が出たのでキャリパーを覗いてみると金属の戻りばねがずれている気がした。そこで、止まって指でその戻りばねのずれを適当に修正しようと思って押したら、何やらググっとずれてしまった。あれ?こんなに簡単にずれちゃっていいの?と思ったけど、そのまま走りだそうとしたら、案の定盛大に音鳴りが...

    バイクは Canyon Endurace CF SLX, ブレーキはSRAM Red 22 Road Hydraulic Disc Brakeです。

    もうシュッシュッと擦れるなんてものじゃなく、ブレーキがかかりっぱなしの状態に近いです。取りあえず脇に止めてトルクスT25でキャリパーの位置調整を試みたけど、どうにも手に負えない状態になってしまった。

    自宅から3~4kmの地点だったので、キーキーと盛大な音を響かせながら何とか帰宅。その後、腰を落ち着けてキャリパー位置を調整したけどまったく解消せず。これはよくあるローターが擦れる現象ではないなと思い、ブレーキパッドを外してみることに。

    なんせ去年の夏に購入してから一度もブレーキパッドを外したことがないし、油圧式ディスクブレーキの仕組みもさっぱりわかっていないから、少々不安だったけど一応取り外しは完了。

    見てみると、なんだかパッドが消耗しているように見える。新品のときの状態をよくわかっていないので、取りあえず見様見真似で頑張って取り付けようとするが、何度やってもうまくいかない。

    1つ目の原因はブレーキパッドの摩耗でした。それもかなりひどくて摩耗し過ぎて戻りばねの片方が折れてなくなっていました。

    市販されているものの写真を見ると戻りばねの形状はコの字だけど、私のものはL字。

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    このL字でかつパッドがすり減ってなくなっているので、戻りばねのひっかかりがまったくなく、パッドでそっと挟むという状況になっていました。これだと何度やっても装着時にどうしても戻りばねがずれてしまう。最初はどんだけ職人技が必要なんだと唖然としたが、単にパッドが削れ過ぎていたのとばねが折れていたからでした... しかしよくこんな状態で乗ってたな... (滝汗)

    これはもうブレーキパッドを交換するしかないなということになり、平日ショップに行く時間はないので取り急ぎ amazon で注文。純正にしようかとも思ったけど、今回はコスパの良さそうな3rd party MicroOHERO の Hydraulic disc 用ブレーキパッド メタルパッドを購入。(当たり前ですが) しっかりパッドの山があるので戻りばねがしっかりかかり、ずれません。ブレーキパッドの装着も職人芸無しでできます。

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    ところが、隙間がせまくてパッドが入りません。これはすぐにピンときました。よくあるピストンが出てきちゃっているという現象です。こんなこともあろうかと ParkTool ディスクブレーキ ピストンプレス PP-1.2 を買っておいたので、こいつの出番です。マイナスドライバーでもできなくはないのでしょうが、やはり専用工具は使いが手もよく安心ですね。この出てきたピストンを押し戻すのは思ったより力が必要でしたので、この工具はやはり重宝しました。

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     後は、ローターがパッドと擦れないポイントを探して、T25でキャリパー位置を決めます。試走でセンター出しをして、ようやく乗れるレベルまで回復。異音もなし。純正の半額以下のブレーキパッドですが、10km程度乗った限りでは普通に使えます。耐久制度はこれからですね。ダンシングでバイクを左右に振るときにかすかに擦れる音がしますが、これはまた後日チェックするとしよう。

     

    機械学習と深層学習 ―C言語によるシミュレーション―

    機械学習と深層学習 ―C言語によるシミュレーション―」小高知宏 (著)。
    年末年始の休暇に読もうと思って買っておいた本。一応休み中に読了しましたので、備忘録として。
    AI (人工知能) がバズワードになっている昨今ですが、35年以上前に当時の通産省が ICOT (新世代コンピュータ開発機構) を設立して、莫大な予算*1を投じて第五世代コンピュータプロジェクトが行われたことを知る人は今はもうあまりいないかも知れません。当時、若かりし頃の私はこのプロジェクトに携わる機会があり、人工知能自然言語処理、並列推論マシンなどの研究開発をしていたことがあります。VAX11 や UNIXProlog を学んだ後に、PSI (Personal Sequential Interface Machine) という逐次推論マシンで動作する SIMPOS (SIM Programming and Operating System) というOSでESPというプログラミング言語を学びました。結局その言語知識は後にあまり役に立つことはなかったのですが、オブジェクト指向をこのときに学んだことで、以降のオブジェクト指向プログラミングを学習するときに大いに助けになったことは事実です。そしてその後、並列推論マシン PIM (Parallel Interface Machine) で動作する PIMOS という OS で KL1 という並列プログラミングを学び、知識ベース/事例ベースを活用した推論エンジンと並列処理などの研究も行っていました。
    世間的には成功とは言えなかったかも知れませんが、ここではその点について言及することは止めておきます。
    前置きが長くなりましたが、そのAIの中でもここ数年注目を浴びているのが機械学習 (Machine Learning) と深層学習 (Deep Learning) なるもので、それがどういったものなのか知らないのは良くないだろうということで先ず手にしたのが本書です。この手の本は沢山出版されているのでどれを読めばよいのか迷いますが、内容があまり薄っぺらそうなものは避けたいと思ったことと、プログラム例で紹介されているものが珍しくC言語で書かれていることがポイントでした。この分野では Python が圧倒的に多いのですが、C言語というのが懐かしさを覚えました。C言語のコードを読んだり書いたりすること自体があまりにも久しぶりすぎて、基本的なことも忘れており、思い出しながらの勉強となりました。サンプルプログラムはすべてダウンロードできるので楽ちんです。
    実行環境はリッチな Visual Studio ではなくあえてシンプルな MinGW をチョイス。MinGW (Minimalist GNU for Windows) は http://www.mingw.org/ からダウンロードできます。GNU とか gcc とか懐かしすぎるw
    前半は機械学習の基礎として、演繹的学習と帰納的学習を学べます。この辺の専門書は実は若いころ前述のプロジェクトで論文を書くために読んだことがあります。内容は殆ど覚えていませんけど... そして、教師あり学習から強化学習と進みます。Q-learning (強化学習の具体的方法) で適切な Q-value を獲得することが学習の目標などなど。Q値更新の式は、
    Q(s_{t}, a_{t})=Q(s_{t}, a_{t})+\alpha(r+\gamma maxQ(s_{t}+1, a_{t}+1)-Q(s_{t}, a_{t}))
    こういった数式をはてなダイアリーで記述する場合は、mimeTeX の機能を利用するので、このブログを書いている途中で mimeTeX の勉強に脱線しちゃいました...
    群知能と進化的手法では、粒子群最適化法や蟻コロニー最適化法を学びます。蟻ってすごいなぁ。ここでも強化学習のe-greedy方が採り入れられます。もうほぼ数学そのもの。だんだんと頭痛が... (笑)
    進化的手法では遺伝的アルゴリズム (Genetic Algorithm) を学べる。情報を染色体として表現するなど、基本アルゴリズムそのものの難しさもさることながら表現が新鮮。
    そしてニューラルネット。これもよく耳にしますがよくわかっていませんでした。人口ニューロンの構成を表現すると、次のようになるらしい。
    \large\displaystyle       u=\sum_{i}x_{i}w_{i}-v
    z=f(u)
    シグモイド関数 f(u)=\frac{1}{1+e^{-u}} は、バックプロバゲーションを利用する場合の伝達関数としてよく用いられます。階層型ニューラルネット、階層型ニューラルネットで広く用いられるバックプロバゲーション、バックプロバゲーションによるニューラルネットの学習あたりから難しくなって頭痛がしてきたw
    そして深層学習では、大規模ニューラルネットの問題と畳み込みニューラルネットについて説明されています。畳み込みニューラルネットDeep Learning でも割とポピュラーで画素認識の深層学習として良い方法として知られています。
    最後の方では、深層学習の少し実用的な例も挙げられ、バックプロバゲーションの計算手順(出力層の人口ニューロンが複数個の場合)が開設されています。ううむ頭痛が激しくなってきたw
    本書は個人的に慣れ親しんだC言語のサンプルがあったので、割と救われた気がしますがもろに数学なので、私にとっては決して簡単な内容ではありません。でもこれにめげず次は Python で書かれたサンプルコードで学べる Deep Learning の本を読もうと思います。

    *1:570億円だそうです...