さりげなく人を動かす スゴイ! 話し方

さりげなく人を動かす スゴイ! 話し方山崎拓巳 (著)。
本屋さんで目にとまったので数か月前に読んだ本です。著者の経験に基づいた話し方のコツが網羅されています。一項目3〜4ページで56項目という構成なのでテンポよく読めると思います。
「テンション」と「モチベーション」、「やる気」と「本気」、さらにはモチベーション2.0やモチベーション3.0のトピックは実際の仕事にもすぐに役立ちそうな内容ですね。人にやる気になってもらうには相手の価値観と要求を知ることが必要。
飴と鞭とか褒めて伸ばすとか言いますが、

褒めようと思ったら、その人に関心を持たなければ褒められません

とあるように、うわべだけヨイショしてやる気になってもらおうなんてのは甘い考えで、人をやる気にさせるってそんなに簡単なことではないんだなと改めて感じました。
タイプ別のコミュニケーションは過去にいくつかのトレーニングを受けたことがありますが、女性脳と男性脳、年上や年下のポイントは目から鱗でした。今や自分の周りは殆ど年下になってしまったので失敗しないようにしないといけませんね。
TeachingとCoachingについても簡潔に整理されていてすっきり入ってきました。「学ぶ」の語源って知っていましたか?私はこの本で知りました。特にスピードが要求される現代社会ではもっともな話ですが、言葉の源となった遥か昔でも同じことが言えていたというのは興味深いです。

世界中の人の脳のスピードが変化している。

仕事でもこの「スピード」が10年前のそれとは比べ物にならないくらい変化しているのを体感しているので激しく同意します。問題は私の脳がこのスピードについていけるかどうかです。頑張ろう.. (^^;
状況を変えていくときに、弱点にフォーカスしがちだが、全体像を見失わないようにしなければならないというのを本書はとても上手な例えで説明してくれています。こういうのがものを伝えるコツなんですよね、きっと。
後半のキラーフレーズ集は、私の場合はすべてが実践として使えるものではないもののとても参考になります。これは多くの人にも共通して言えるのではないでしょうか。「マメ」に関するフレーズは私のお気に入りのひとつです。

「表現のバリエーション」を普段から増やしておくことです。「感情を表す絵の具」のような言葉を増やしておくこと。

本書は、一貫して平易な言葉でとてもわかりやすく Tips を紹介してくれています。難しいビジネス書が苦手な人も読みやすい一冊と言えるでしょう。