「ペダリスト宣言! ― 40歳からの自転車快楽主義」(斎藤 純著)。
自転車に乗ることにより自転車の素晴らしさを発見し、その素晴らしさに驚きと喜び覚えた自分を発見した著者がペダリストを宣言したというのがこの本のタイトル。
ロードバイクのペダルひとこぎでスーッと遠くまで進む感触は、自転車に対する認識を改めさせる、というのはとても共感。初めてロードバイクを乗ったときのあの驚きと感動は今でもはっきり覚えています。
前半は、自転車の楽しさ、自転車による旅などの内容である程度は期待した内容だったのですが、後半から少し毛色が変わってきて、自転車の歴史、交通問題(著者は疋田さんが大好きのようです)、環境問題などのお話がずっと続きます。これはこれで興味深い内容なのですが、個人的にはそういうものを期待していなかったので、正直あまり面白く読むことはできませんでした。そういった内容であれば、今月読んだプレジデントの自転車特集の方が簡潔にまとめられていいかも。
著者も書いていますが、自転車はエネルギー効率とか二酸化炭素削減とかで注目を浴びているし、事実地球温暖化対策に貢献もしているでしょう。でも自転車乗りの多くは、そんな理由ではなく「楽しい」から乗っているんだと思います。
ちなみに環境運動家たちの座右の銘は「思考は悲観的に。行動は楽観的に。」だそうです。