こぐこぐ自転車

こぐこぐ自転車

こぐこぐ自転車」(伊藤 礼著)。
著者が古希目前に突然目覚めて自転車に乗り始めたお話。バイクはばりばりのロードレーサーとかではなくミニベロとかMTBで、ポタリング輪行といったスタイル。ついには古希・還暦のお仲間を引き連れ北海道自転車旅行に。自分がそういった年齢になったときに、どういった感じで自転車と接しているのだろうかという疑問のヒントになるかなと思い読んでみました。Amazon のレビューでも評価が高いです。
乗り始めた頃、坂を1m登るのでさえ青息吐息というありさまだったそうですが、1mとは言いませんが私も似たようなものでした。
ヘルメットの仕組みや重要さ、かぶっていると変な眼で見られるといったくだりは私にとってはちょっとくどく感じました。でも一般的にはまだそういったイメージが強いんでしょうね。全体的には、読んでいて著者の愚痴っぽいところが少し気になりました。例えば波乗り、田舎などを無条件に軽蔑したような口調が読んでいて心地悪くなくなります。個人の意見ですのでまったくの自由なのですが、私はこういうのはあまり好きじゃないです。
自転車そのものの話もそこそこ登場しますが、その辺りはあまり期待しない方がいいです。多少詳しい人にとっては特に目新しい内容はありません。それよりも、ポタリングや旅行の時の描写の細かさなどが卓越した文章で表現されているのが本書の特色のような気がします。