問題な日本語

Blackcomb2007-07-02

問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?」(北原保雄編)。勉強になりますね〜。日本語は難しい。外国人に日本語を教えるのはもっと難しいなとこの本を読んで改めて思った。
「気になる表現」や「問題のある表現」などを取り上げて解説しているのだが、この本のいいところは、単に間違っているとか使用を禁止したりするのではない点にある。何故そのような用法が使われるようになったのかを分析・究明し、慣用・俗用、歴史的背景、謙譲・美化、歴史的仮名遣い・現代的仮名遣い、常用漢字表、慣用読み、表外字・表内字、内閣告示外来語表記など、さまざまな観点から解説されている。違和感のあるなと感じた表現についても(明らかな誤用である場合を除く)結構許容していたり、「優勢」で判断していたりと、杓子定規ではない言語は変化していくものという捉えかた根底にあるのがこの手の本としてはおもしろい。翻訳の仕事などをする人も結構参考になるかも。以下一例です。わかります?

すごいおいしい っていうか よろしかったでしょうか 台風が上陸する可能性があります 真っ茶 コーヒーのほうをお持ちしました こちらきつねうどんになります 二個上の先輩 これってどうよ 知らなさそうだ とんでもありません みたいな きもい・きしょい・うざい ふいんき/ふんいき なにげに 私的にはOKです おざなり/なおざり いう/ゆう おビールをお持ちしました いただいてください なので 猫に餌をあげる 役不足ではありますが、精一杯頑張ります

これらの例は誤用もあるけど、すべて誤用だというわけではありません。そして、家族、友人、自分を含めて無意識のうちにこういった日本語使っているような気がする...