駆け出しマネージャ アレックス リーダーシップを学ぶ

Blackcomb2006-04-09

アレックス シリーズの1冊、Max Landsberg (著) 村井章子(訳) 「駆け出しマネージャ アレックス リーダーシップを学ぶ」を読みました。この本も上司に薦められました。帯のコピーには「自信なし、経験なし、カリスマ性なし。どこにでもいる普通のビジネスマン、アレックスはどうやってリーダーシップを獲得したか」とある。なるほど多くの人に手にとってもらうにはいい文句だ。確かに以前紹介した本のキャサリンに比べるとカリスマ性があるとは言い難いが、アレックスもなかなかの腕前の持ち主ではないか。とてもどこにでもいる普通のビジネスマンとは思えない。現に広告代理店 DKNU の CEO(!) を任されるのだから、普通のビジネスマンよりは遥かに優秀に違いない... この帯は後付で日本の出版社かなにかが付けたものなんだろう。
肝心の中身だが、読み物としてもそこそこおもしろいストーリーと合間合間に挿入されているポイント解説によって、リーダーシップの極意がわかりやすくまとめられており、手元においていつでも参照できるツールとして使える本だ。さまざまテクニックが紹介されており、それぞれはかなり参考になる。本書はリーダーシップの3要素を車の例えをつけて、全体を通して何度かリピートしており記憶に残りやすい:

  1. ビジョンを掲げる - 未来の地図を描く
  2. 部下のやる気を引き出す - エンジンに点火する
  3. イニシアティブに弾みをつける - ギアをトップに入れる

付録も簡潔にまとまっており資料としてもなかなかいい。付録から本文への逆引きができると便利かも。私は、年のせいもあり 1度読んだだけではなかなか頭に入らないので、何度か読み直すか拾い読みすることになるだろう。今回のストーリーではさほど重点を置いていなかった事柄なのかもしれないが、読み物としてはリストラの部分があまりにもさらりと片付けられていたのが読みながら少し違和感が残ってしまった。人をクビにした事がないのでわからないけど、クビにするってそれ程大変なことじゃないの?