ちょっと前に呼んだ嶋津良智著「だから、部下がついてこない!」という "できるリーダー" になるための気づきを与えてくれる本について。恥ずかしながら著者のこともこの本を読むまではまったく知りませんでした。読む気になったきっかけも単に Amazon でベストセラーになっているのを見たからという単純なものでした。読む前は正直に言うとこの直球なタイトルがあまり好きではなかったのと、でっかい文字で毛筆風に書かれた表紙もなんだかうさんくさいというかこれ見よがしな感じでした。
大き目の文字で 200ページ程度の本なのであっという間に読めちゃいます。読み終えると、あまり期待していなかったのがいい意味で裏切られ、目から鱗、当たり前と言えば当たり前のことしか書いていないのですが、ボリュームの割には使えるテクニック/ノウハウが平易な言葉でいくつも紹介されており、実践向きと言えます。実践向きなのはこれらがすべて著者の経験に基づいたものだからでしょう。いつもながらこの当たり前のことをきっちり実践することが一番難しいんですけどね... この手の本は洋書を読むことが多かったけど、今回は和物。この本で取り上げているテーマに限っては、和洋に大きな差は見られません。
以下は目次の抜粋だが、これを見ているだけで、中身を覗いてみたくなる人も多いはず。この辺りがこの本がベストセラーになったゆえんかも知れません。
- 目的と目標の違いは、何ですか?
- イメージできない計画は、永久に達成できない
- 「実行」のともなわない計画は、無意味である
- 人生最大のリスクはチャレンジしないこと
- 「忙しい」という部下を疑いなさい
- 本当に大切な仕事は、二割しか存在しない
勿論、この本で書かれていることが、すべてのマネージャにとって 100% 真であるとは言いません。人や環境によっては、大いに反論したい部分もあるかもしれません。でもそれ以上に納得できる部分が多いのではないでしょうか。手っ取り早くシンプルだけど実戦的な内容を知りたい、あるいは拡充したい人にはお薦めですよ。多くは触れてはいないけれど、さりげなく登場する著者の妻の存在もいい感じでしたね。:-)
- 今日のBGM: King Harvest / The Band (1972)