初めての NAS - QNAP HS-210

今年の3月に自宅に初めて NAS を導入した。しかも音楽専用である。その分野に特別詳しいわけではなく、単純にネットワーク オーディオを導入したかったのがきっかけです。
色々と調べていると QNAP TurboNAS HS-210 という NAS が音楽用としては評判がいいことがわかりました。

その後、新たにDTCP-IP に対応した QNAP Turbo NAS HS-210-D というモデルも出たようですが、私が買ったときには知りませんでしたし、価格差と DTCP-IP *1の個人的なプライオリティから考えても HS-210 で十分でした。
音楽サーバーを含むホーム用途を最初から想定した HS-210はアルミ材を投入した筐体で質感もPC関連機器とはちょっと雰囲気が違いますね。CPUはMarvellの1.6GHz、バッファメモリは512MB、フロント側には2つのベイに3.5インチまたは2.5インチのドライブを装着することができる。

今回は、音楽用 NAS に最適と言われているWsterndigital 内蔵HDD Red 3TB 3.5inch SATA3.0 64MB IntelliPower WD30EFRXを2基搭載して RAID 1 構成としました。

電源ケーブルとLANケーブルを接続して、電源をONにしてからセットアップです。セットアップはウィザードの手順に従って行うと30分程度で概ね完了です。インストールもクラウドインストールを選択することができます。今回はそうしました。セットアップの UI は一部英語表記もあるが、大半は日本語化されていました。大まかに言うとファームウェアのインストール、ディスクの初期化、NASのセットアップという感じです。
ネットワークオーディオではTwonky Serverを使うのがベターらしいので、コントロールパネルからTwonky Serverを有効にする設定をしておきました。
そしてネットワークプレーヤー(今回はDENON)の方からNASを無事検知してくれて、スマホのアプリ DENON Remote App で音楽再生を試みたところ無事再生できました!
アルバムの種類にもよるけど、オーディオ装置で再生すると圧縮音声と非圧縮もしくは可逆圧縮だと音のクリアさが違っているのがよりわかるようになります。その後、数か月かけて圧縮していたアルバムをすべて可逆圧縮FLACまたはALAC形式でリッピングし直しました。もともとHDDに入れておいたものはNASに移行して、今のところ約900枚のアルバムが格納されています。今後はDSDなども試してみたいです。
iPhone のアプリからアンプの電源をオンして、アルバムやアーティストのリストから再生したいものをタップすると愛機 PMC OB-1 から音楽が流れてくる -- こんな一連の流れがネットワークオーディオで実現可能になりました。このエクスペリエンスは感動です。
ところが、この Remote App での操作がとってももっさりしていて遅いんです。NAS導入が初めてだったので、こういうものなのかなと半ばあきらめていました。
そんなとき、たまたまある記事で LINN の DS システムをワイヤレスで操作する iOS アプリ Kinskey を知りました。LINN DS 専用なのかと思っていましたが、試しにインストールして起動してみると何の問題もなく DENONバイス (アンプ/プレーヤー)を検知。そして当然 HS-210 状の音楽ファイルをきちんと再生できました。しかも DENON Remote App のもっさり感とは比較にならないくらいさくさくと動作するではありませんか!もともとシンプルな使い方がほとんどなので、今はもっぱら Kinskey ばかり使っています。UI もこちらの方が綺麗ですし、日本語のタイトルも問題なく表示できます。

少し出遅れたかもしれませんが、ようやく今年の春に我が家にもネットオーディオ環境が整いました。CDをトレイに乗せるという行為が決して嫌いなわけではありませんが、今後を見据えた正しい投資のためにもネットオーディオを導入して本当に良かったと思います。(^-^)/
これによって Apple TV の出番がめっきり減ってしまいましたが... (^^:

*1:著作権保護されたコンテンツを扱うための技術(DTCP)をIPネットワーク上で伝送するための規格。要は地上デジタル放送やCS/BSデジタル放送といったテレビ番組を、自宅のネットワーク内で再生するための仕組