パワー・トレーニング・バイブル Training and Racing with a Power Meter

パワートレーニング バイブル

Quarq のパワーメータを有効に使わなきゃと思って、勉強がてら読んだのがハンター・アレン、アンドリュー・コーガン博士共著のパワートレーニングのバイブル「Training and Racing With a Power Meter」。1ヶ月ほど前に読了しました。洋書を買おうと思って amazon で探していたら日本語訳の本があることを知って迷わずパワー・トレーニング・バイブル (日本語版)にしました。(^^)
バイブルというだけあってすごく勉強になります。仕事が忙しくなりすぎてからすっかり自転車トレーニングから遠ざかってしまったけど、がむしゃらに乗っていた頃にこの本に出会っていたらもっと楽しかったんだろうなと、しても仕方がない後悔を少し。自転車で効率のいいトレーニングをやりたい人は早めにこの本を読むことをお勧めします。そうしないと私のように後悔することになるかも。
パワーメーターはそれを使って練習する意思があってこそ初めて真価を発揮するものなので、意思がなければ実に高い買い物になってしまいますね。
LT, AT, MLSS, OBLA, VO2maxなど閾値を表す指標が多くてなかなか難しいです。でもパワーメーターを付けて骨折のリハビリも一応終了してから7月にFTPを計測してみました。私の場合、骨折してからリハビリ中にパワーメーターを付けたので、すっかり衰える前の自分のFTPは計測したことがないので比較することはできないのですが、自分の感覚だけでもかなり衰えてしまったのが如実にわかります。少しずつ乗り始めて短い時間であればかなり回復してはきたものの、感覚的にはまだ 15-20% ほど元に戻っていない気がします。20% はかなり大きな値で 250Wで走っていた平地が200Wしか出せなくなってしまったという感じです。

加齢による変化は、サイクリストのパワー・プロフィールを顕著に変化させるほど大きいものとは考えれれません。

私はまだ自分のデータをきちんと分析できていないのですが、5秒や1分の出力はまったくだめっぽいのでスプリンタープロフィールではないことは明らかですね。
インターバルをどれくらいの出力で何本やるのかの指標は役立ちます。これ以上やっても意味のないトレーニングを続けていても本数こなした達成感は得られるものの強くなれるわけではないということなので、効率は上がりそうですね。
CP (Critical Power) 値とか MNP曲線 (平均最大パワー) は、自己分析に役立ちそうです。こうやってみると、データを色々と分析しないと自分にとっての強み弱み、プロフィール、強化ポイントも見えてこないので、パワートレーニングは分析能力の占める割合が大きいんだなと改めて感じました。
目標となるレースがあれば、それに向けて「好調」を管理するトレーニング ストレスバランス、PMC(WKO+の機能)などを活用するとかなり便利そうです。TSB, CTL, ATLなど管理してうまく調整できれば、本番でピークの状態に持っていけるということです。感覚に頼らずにデータが可視化される意義は大きそうです。
トライアスロンのパワートレーニングについてもかなりページが割かれていました。タイムトライアルも含んで最適なペーシングはパワーメーター有ならば精度高い内容で実現できるかもしれません。
後は、向かい風、MTB, CXトレーニングメニューなども解説されています。修善寺のコースなどでもありそうなアレン効果もロードレースならでは面白い。
練習メニューを作成し、きついトレーニングを実行する。「逃げたら絶対勝てない。勝者は絶対逃げない。」確かに私の周りの強い人達はみんなそうだ...

何かを変えるのは、誰にとっても大変です。仕事を変えるのも、日課を変えるのも、変えるのは大変です。しかし成長するには変わっていかなければなりません。