Elvis Costello "solo" LIVE

昨夜、念願の Elvis CostelloBunkamura オーチャードホールでのライブに行ってきました。しかも "solo" とあったのですごく楽しみにしていました。
Costello の弾き語りライブは初期のリマスター版4枚組のボーナストラックに収録されていたので、あんな感じかなと勝手に想像していましたが、実際は想像を凌駕する素晴らしい独演でした。正直言うと最新アルバムは聴いたことないし、新しい曲もよく知らないので、聞いたことのない曲ばかりだったらどうしようかという不安も少なからずありました。でもいきなり Armed Forces 収録の曲でスタートしたので、私なんていきなり「おおぉぉ!」とテンション上がりまくりました。ダークスーツにネクタイ、洒落たハットという井出達*1アコースティックギター(たまにエレキギター)を抱えて切々と歌います。全体的にも古い曲を沢山やってくれたので、私のようなファンにとっては最高だったんじゃないかな。
大好きな Veronica など結構 The Delivery Man からの曲も歌ってくれたな。*2 ビートルズの You've got to hide your love away のカバーをやるとは知らなかったけど、あれもカッコよかったなぁ。"Hey" のところだけは歌ったよw
Everyday I Write a Book を歌う前に "I hate" と言っていたけど何故だろう?私は "I Love This Song" ですよ、モチロン。この曲はバンドでぜひ聞きたい1曲です。Monkey To Man で会場がかなり盛り上がってたけど、この曲ってそんなに人気があったなんて知らなかったので、ちょっと意外だった。
コステロのボーカルが素晴らしすぎて、何度かうるうる来ていたけど、Watching the Detective が始まると感動して泣き、Alison でまた涙が出た。音楽って凄いな... でもたぶん一番の涙ポイントはきっと Smile から She というバラード2連荘。この2曲が自然につながる絶妙な流れは、泣かない方がおかしい。私の隣の女性も泣いていた。
何度もアンコールに応えてくれるコステロのサービス精神に感動。時々マイクから離れて拡声器なしの生声で歌うという技も披露したりと、とにかく聞かせます。贅沢な望みだけど、ずっと聴いていたいと思ったよ。Red Shoes とか Pump It Up とか懐かしい曲が続き、畳み掛ける攻撃に酔い、このまま終わらなければと思った。
デビュー当時から歌いながら器用にギターをこなしていたので、今回のソロも素晴らしかった。そして何と言っても彼の声。これにつきる。個人的にはバカラックとの共演アルバム辺りから、歌の円熟味が増してすごくウマくなったと思う。若いころのたまにある情けない感じの声のひっくり返り方も魅力だけど、年をとってからのひっくり返り方の方が惚れる。惚れるといえば、もし私が女性ならコステロと結婚したいと思うだろうな。だってあんな歌をあの声で歌われたら溶けるでしょ。Marvin Gaye のセクシーさとはまた違う男の魅力ですな。
私はそんなに頻繁にライブに行く方ではないけど、ここ4〜5年の PA の性能向上には関心する。アコースティックギターの音もボーカルもすごく高いSN比で驚くほどクリア。いい時代になりましたよ。せっかくライブに行っても PA やミキサーの調整がうまくいっていないとがっかりですしね。
それはさておき、コステロのライブは私の中では歴史に残る一夜となりました。死ぬまでにみておきたいアーティストの次は Pink Floyd と 10cc だ。どちらも無理か...

*1:最近の状況を知らなかったので勝手に太っていると思い込んでいたら全然太っていなかった

*2:ちなみに今朝の通勤時は The Delivery Man、渋谷に向かうときは My Aim Is True を聴いていました。