会社・仕事・人間関係で「もうダメだ!」と思ったとき読む本

「もうダメだ!」と思ったとき読む本

会社・仕事・人間関係で「もうダメだ!」と思ったとき読む本 (斎藤茂太著)。
この手のタイトルの本はシリーズで出ているようですね。私が会社・仕事・人間関係で「もうダメだ!」と思ったかどうかはご想像にお任せするとして、たまたま入院前に立ち寄った BOOK OFF で 300円で売っていたので購入し、入院中に一気に読みました。
帯にもありように「クヨクヨ」しがちなとき、ヘコンだ、ムリだ、もうやめようと思ったときに読むとすっきりするかも知れません。はい、この本は基本的にかなりポジティブな本です。著者が精神科医というところから、ただの思いつきや自分自身の体験で適当なことを書いている訳ではなさそうです。
もうダメなら待ってみる。待つというと何だか能動的じゃないみたいだけど、決してそうとは限らない。

  • よりよい状態にするために、少し寝かせておく
  • 急ぎ過ぎた時に、少し止まってゆっくりしてみる
  • 健康を損ねてしまった人やうつ状態になってしまった人にとっては、休息をとって回復を待つ
  • 焦っている自分の気持ちを抑える
  • 怒りをすぐに爆発させないで、怒りが少し収まるのを待つ
  • 会話をしているときに、自分が話すのを待って、相手の話をじっくり聞くこと

このスピーディな時代でも、何かことを成すうえである程度の時間は不可欠なことも多々あるんですね。

一見うまくいっている上司と部下の関係も実は、部下の大きな忍耐のうえに成り立っていることは多い。

なるほどそうかも知れませんね。誤解のないように言っておくと、私と上司の関係についてここでは一切書いておりませんのでw この本がそういうこともテーマにして、解決策を示してくれています。

頑張っているのに認めてもらえないと人はとたんにやる気をなくす。仕事の評価が低くてつらいのは、給料が低くて生活に困るということよりも、自分が認めてもらえないことによるダメージが主な原因である。
評価が低いという感情は、自分の評価と会社の評価を比べて、会社のほうが低いことから抱くものだ。

これも当たり前といえば当たり前のことですね。自分が部下のときだけでなく、逆に部下を持つ立場のときにもここで示されるヒントは部下とのコミュニケーションに大いに役立つはずだ。更に会社だけではなく子供や家族に対しても有効です。
「もしも病気になってしまったら、もしも病気で苦しんでいたら」という章は、私自身が病気を克服したのでここで書かれていることは自分に置き換えてみるととてもよく理解できます。病気を克服したことで、悪いものを出し切っただけでなく、多くのことを学んだ気がします。病気になることをお勧めはできませんが、決して悪いことばかりではないと思います。私自身はもうイヤですが。(^^;

相手の話を遮って自分のことを話す人、相手が半分も話していないのに、「ああ、わかった」と早合点してしまう人。
誰でもみんな自分の話を聞いてもらいたいと思っている。だから、相手よりもたくさん話そうとする。結果的に、人の話を聞かなくなってしまう。
しかし、自分の話を聞いてもらえないと不満が残るように、相手も話を聞いてもらえなくて、不満に思っているはずだ。これでは、いい関係はつくりにくい。

ここでは、人間関係がうまくいかない人を見ていると、相手の話をよく聞いていないことがけっこう多いと説いています。なるほどそうかも知れません。
ちょっとミーハーな感じのタイトルなので、あまり期待していませんでしたが、正論を並べるだけではなく思いのほか納得できる内容が多かったと思います。会社で悩み事がある人もそうでない人も、上司も部下も、子供の成長をよりよくサポートしたい親にもお勧めできます。
くどいようですが、ここで書いた内容は私の上司や会社とは直接関係ありませんw