Eric Clapton & Jeff Beck @さいたまスーパーアリーナ
世界のロック・ファンが嫉妬する2大ギタリストの奇跡の共演である Eric Clapton と Jeff Beck のジョイント コンサートに行って来ました。場所はさいたまスーパーアリーナ、席は 211入口 19列204番。17,000円という価格設定はかなり高いです…
第1部はJeff Beck バンド、第2部はEric Clapton バンド、そして第3部が Jeff Beck とEric Claptonの共演*1という構成でした。
第1部のJeff Beckバンドのメンバーは、
- Jeff Beck (Guitar)
- Vinnie Colaiuta (Drums)
- Tal Willenfeld (Bass)
- David Sancious (Keyboards)
というラインアップ。注目したいのは、若き女性ベーシストのTal ちゃんでしょう。よく知らなかったのですが、若いけどなかなかのキャリア*2で、ソロで Jeff Beck と2人で一緒に一本のベースを弾くというパフォーマンスは見事でした。ドラムの Vinnie のプレイも好きですね。20年程前に大阪で観たときのBeckより今回の方がバンドも含めていいプレイをしていたと思う。途中でギターを変えることなく、終始ホワイトのストラトキャスターでプレイしていました。トレモロアームが通常よりぐいっと曲げられていたようで、これは押しやすさの為かな。音、プレイ、姿、動き、佇まいなどすべてがめっちゃカッコよかった!
第2部のEric Claptonはアコースティックのソロ "Driftin'" からスタートして unplugged versionの "Layla" へと続きます。こちらのメンバーは、
- Eric Clapton (Guitar, Vocals)
- Doyle Bramhall II (Guitar, Vocals)
- Willie Weeks (Bass)
- Chris Stainton (Keyboards)
- Abe Laboriel Jr. (Drums)
- Sharon White (Backing Vocals)
- Michelle John (Backing Vocals)
こちらは、じっくり聴かせるブルース主体の内容で、すべての曲がとても高いクオリティの演奏でした。Jeff Beck とは対照的に曲ごとにきっちりとギターを交換していました。もう1人のギタリスト、Doyle Bramhall II も堅実なプレイを聴かせてくれ、どうやら右利き用の弦の張りをそのまま左利きに持ち替えて弾いていたようでした。つまり6弦が一番下になる感じ。器用だなぁ。
アンコール曲だと思っていた Crossroads が演奏されちゃったので、アンコールはどうなるのかなと思っていたら、無かった。定番の Wonderful Tonight や I Shot The Sheriff を演奏されなかったのと、ちょっと時間が短いような気がしたのが残念。でもその後に2人の共演があると思うと許せちゃう。
いよいよ第3部。2人同時にステージに登場した。一緒にギターを抱えて隣に立っている姿を見るだけでも、相当に感動しました。ブルースを基調とした結構渋い選曲で、Clapton のボーカルに Beck のギターがあいの手を入れる。8~16小節単位でギターの掛け合いをする。とんでもないことです。目に焼き付けなきゃと必死です。渋いボーカルとギターの Clapton に対して、そんなことはお構いなしに Beck がキュイ〜ンギュイ〜ン、ピーボーパー(ハーモニックス)と独特のスペーシーなフレーズを弾きまくりますw
永遠のロック少年ってこの人のことなんだろうな。もう何十年もギターを弾いているのにまだ弾くのが楽しくて仕方ないように見える。
歴史的なコラボを観終わったあとに個人的には今日は Jeff Beck の方がちょっぴりカッコよかったなと感じました。(Eric Claptonももちろん素晴らしかったですよ) 2人とも64-65歳くらいなんだけど、まったく歳を感じさせないエキサイティングなライブでした。
セットリスト
Jeff Beck
- The Pump
- You Never Know
- Cause We've Ended as Lovers
- Stratus
- Angel
- Led Boots
- Goodbye Pork Pie Hat
- Brush With The Blues
- JEFF & TAL Solo(inc〜Freeway Jam)
- Blue Wind
- A Day In The Life
(Encore)
- Peter Gunn Theme
- Driftin'
- Layla
- Motherless Child
- Running On Faith
- Tell The Truth
- Little Queen Of Spades
- Before You Accuse Me
- Cocaine
- Crossroads
Clapton & Beck
- You Need Love
- Listen Here/Compared To What
- Here But I'm Gone
- Outside Woman Blues
- Brown Bird
- Wee Wee Baby
- Want To Take You Higher
*1:Eric Claptonバンド+Jeff Beckというメンバーでした
*2:チック・コリア、ハービー・ハンコック、オールマンズといった大物とも共演しているそうです