Keith Jarrett のコンサート

Keith Jarrett

今日は待ちに待った Keith Jarrett のソロピアノコンサートに行ってきた。初めての生 Keith に感激。場所は渋谷 Bunkamura オーチャードホール。広くもなく、かといって狭いわけでもなく、ソロピアノには適したホールである。
席は3階だったけど、最前列のほぼ真ん中。3階といっても傾斜が急なので思っていたほど距離感は感じなかった。
開演予定の19時を10分ほど過ぎて開始。構成は、前半と休憩をはさんで後半の2部構成。そしてアンコール。前半はどちらかというと緊張感みなぎる長尺の曲。少し暗い部分もあり難解な印象を抱いた人もいたかも。でもそれこそが他のジャズピアニストとにはない Keith の持ち味/真骨頂ともいえるので、こういった曲はやはり生で聴くことができて嬉しい。何かにとりつかれたような感じで弾きまくる姿はぞくっとするものがある。ロックでいうならば Jimi Hendrix がライブで弾きまくっているときも似たような雰囲気だ。まったく異なる音楽なのに不思議です。
後半は、もう少し希望に満ちたようなメロディが増えてくる。こういう曲での Keith Jarrett のピアノはあまりにも美しすぎる。これほどまでに美しいピアノを弾く人は他にいないんちゃうかな。
そしてアンコールを何と5曲も。アンコールは1曲ごとに引っ込むのだけれど、また出てきてまた弾き始める。ブルースっぽいのやグルーヴィーな2曲が割と分かり易い Jazz で、あとの3曲は切なくも美しく、でも何か前向きな気にさせられる曲が3曲。前半後半のピリピリした緊張感とは対称的にアンコール曲はどれもリラックスした感じで弾きまくっている印象だった。
ア゙〜とかオ゙〜とかいうお馴染みの Keith 節というかうめきも生で聴けた。(^^) 映像ですら見たことなかったので知らなかったけど、ピアノを弾く姿はかなりバラエティにとんでおり、ケルンコンサートのジャケットのようなうつむき加減や、のけぞり、立って弾くことも多かった。しかも立っている時はかなり前のめりで、まるで自転車のダンシングとシッティングを交互に使い分けているかの如くだった。:-)
途中の休憩を除くと約2時間のコンサートで、ピアノ1台だけでこれだけ長い時間アドリブでがんがん弾きまくれるのは、Keith Jarrett をおいて他にいないかも。とにかく美しすぎるほど美しいピアノでした。