劇団赤鬼 @ 新宿シアターアプル

新宿シアターアプルで行われた劇団赤鬼の「Crazy Crazy For You」を観に行ってきました。劇団赤鬼を見るのは8月5日以来。というよりも芝居自体がそれ以来です。8月の下北沢での東京初進出に続いて今回は2度目の東京でのライブ*1。"神戸から飛び出したホットなプレゼンターズ" は、東京のライブでもひじょうに沢山のお客さんがつめかけて大盛況と言えるのではないでしょうか。
今回の「Crazy Crazy For You」は、彼らのオリジナル作品と聞いています。時は2076年、オタクっぽいボン(行澤孝)という青年が2006年の映画の中の少女カエデ(三谷恭子)に恋をし、未完成のタイムマシンを使って本物に会いに行く。2Dの恋が3Dに変わろうとする。といった感じである。2006年つまり現代を表現するのって難しいとは思うけど、舞台が秋葉原でメイドとオタクで表現されていた。なるほど〜。序盤この調子だったので、これからいったいどうなるのだろうかと、期待と少しの不安。しかし、その不安は時間が経つにつれて取り越し苦労であることが判明してきた。前回の「レボリューション・セブン」と今回の「Crazy Crazy For You」の2作品しか観ていないので、間違っている可能性が高いけど、時間軸をコントロールする演出は吉村シュークリームの18番なのかも知れないと感じた。しかも、今回は前回よりも直截的に時間軸がコントールされ、その単位も大きいものから小さいものまでさまざまで、回数もかなり多くなっている。特に終盤のボンの愛情がそうさせた過去の運命をリトライする辺りは、1つの大きな見せ場でストーリーと相まって観る者をぐいぐいと惹きつける。グッときました。共感・共笑・共鳴・共泣が赤鬼の根元テーマだそうです。僕はその中に、愛と生と死というものが重要な構成要素になってるんじゃないかなと思う。
  今回は(よい意味で)よりラブストーリー色が濃かったと感じました。役者さんとしては、ボンはもちろん良かったけど、アリさんの声もやっぱかっこいいですね。照明、大道具・小道具、衣装、ビデオ映像、音楽とどれも素晴らしかったし、時に圧倒させる(あっと言わせる)ものがあった。
僕も"鬼のように" 胸が沸騰中になるような思いをしなくては。:-)
  パンフにはカエデの父、母がいたようだけど、実際は登場しなかった。東京のライブで少し変更されたのかな?
新宿シアターアプルを後にして、吉村シュークリームのご両親と食事に行き御馳走になりました。ありがとうございました!

*1:彼らは「ライブシアター」と呼んでいる。「生」という意味である「ライブ」、そして体感する「劇場」という意味での「シアター」。この2つを組み合わせた造語