空想科学漫画読本

Blackcomb2006-04-07

この本「空想科学漫画読本」(空想科学研究所主任研究員柳田理科雄著)も入院中に同僚がお見舞いに持って来てくれたありがたい本です。この本では、漫画では現実の世界ではあり得ないような超常現象が平然と繰り広げられているわけだが、著者がそれらを見逃さずまじめ(?)に捉え科学的に分析している。例えば、巨人の星の飛雄馬が小学生のときにつけていた大リーグボール養成ギブスは腕力を十分の一にしてしまうらしい。科学的にはこれはどの筋力もアップしないらしく、ギブス使用時に投げ出す角度が10度だったとすれば、要求される最低速度は時速83km。球速は平方根に比例する。ギブスを外せば、小学生が時速262km! とまぁ、ありとあらゆる漫画の一こまや台詞から、重量、速度、角度、長さ等を算出して、現実の世界での計算式にあてはめ科学的に解明することにより、驚愕の事実を沢山発見しているわけである。
大学くらいから漫画を読まなくなった事とは関係ないと思うが、正直言って半分ほどで飽きてしまいました... 導き出す結論はそれなりにバリエーションがあるのだけど根底にあるものがワンパターンに感じてしまうからかも知れない。こういったものの見方で漫画を読むと楽しめる人とそうでない人に分かれるでしょうね。個人的には悪くはないと思う。題材として取り上げられている漫画の大半が古いものなので殆ど私でも知っていた。その点はオヤジとしては良かった。確かに入院中の退屈な時に読むにはよい本かもしれない。空想科学漫画読本は続編が何と2, 3, 4 と出ている。という事はきっと売れているんでしょうね。