Tacx Neo Smart (前編)

10連休もあるのでたまにはブログを書こうと思います。

ブログでは書いていなかったのですが、実は去年の年末にスマートトレーナーをオンラインで購入しました。年末年始の休暇中に届いていろいろと遊ぼうと思っていたら、クレジットカードのトラブルなどで決済が降りず、かつ海外はクリスマスシーズンということでショップとの連絡もなかなかはかどらず、結局冬休み明けに届きました。

昨年、ディスクブレーキのロードバイクに買い替えたので、クイックリリースからスルーアクスル方式に変わり、今まで使っていたローラー台が使えなくなってしまいました。そこで、色々と調べていたらスマートトレーナーがとても素晴らしいものに思えてきたのです。調べるとより高性能な物が欲しくなる(ろくなことにならないとも言えるが...)典型的な例ですね... (^^;

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メーカーで評判が良いのが Wahoo Kickr Smart Tacx Neo Smart のようです。いくつかYouTubeのビデオで実際の動作音が確認できるものがあるのですが、けんたさんのビデオ「【Wahoo vs Tacx】 最強のローラー台はどっちか比較してみた! - YouTube」を観るとWahooの方がは少し甲高い音がしますが、Shane Millerの「Wahoo KICKR 2018 vs Tacx NEO // Head to Head Sound Check - YouTube」だと低速域はNeo、高速域はKickrの方が騒音は小さいようです。どちらも十分に静かでトレーナーの音よりチェーンの音の方がはるかにうるさいです。

www.youtube.com

甲乙付け難いところですが迷った結果、Tacx Neo Smart に決定しました。パワー計測精度は2%未満の誤差なので、十分です。価格が安くてもあまり誤差のあるもの後々後悔しそううなので清水の舞台から飛び降りる気持ちで決めました。そしてStar Warsを連想させるあの未来的なフォルムもワクワクさせられます。

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年末は Wiggle でこの Tacx Neo Smart のセールを大々的に実施しており、実際にかなり安かったと思います。あれ以上安く買えるところはなかなかないだろうと思っていたら、ありました!BIKE-COMPONENTS.DE というドイツのショップです。Wiggle より2万円近く安かったと思います。ついでに、105 CS-5800 11-28T Tacx Rear Thru-Axle T2835 Adapter Set も同時購入しました。このスルーアクスルアダブターは142x12mmのスルーアクスル採用のフレームで Neo Smart を利用するときに必要なものです。私のフレームもリアが142x12mmのスルーアクスルなのでこれが必要になってきます。でもちょっとこのアダプターはちょっと高いな...

年末頃は Tacx Neo 2 Smart という新モデルが発売されていたので、Neo Smart の価格もかなり下がってきており、タイミングとしては狙い目だったと思います。

箱が届くとまずその大きさと重さに圧倒されます。本体重量は21.5kgです!

同梱されているのは Neo Smart 本体、電源ケーブル類、スカイライナー(フロントホイールを置く台)、クイックリリース、説明書などです。スプロケットは別途準備する必要があります。それから Tacx のアプリで使用できるオンラインサービスの3か月無料クーポンコードも付いていました。アプリは、PCTacx Desktop App をインストールします。スマートフォン用のアプリは、Tacx utilityTacx Training などがあります。取りあえずこれらはすべてインストールしておきました。

国内で購入すると問題ではないでしょうが、ドイツのショップで買ったので、当然日本の壁コンセントに合うような電源ケーブルは付属していません。変換アダプターは面倒なので、国内外で使える 100250V対応のメガネ型プラグの電源ケーブルを購入しました。これで問題なく使用できます。

まず最初にスプロケットを取り付けます。特別なことはなく普通に装着するだけです。ピカピカのスプロケットが眩しいw

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バイクは設置せずにまずはお試しで電源ケーブルを接続します。そしてPCTacx Desktop Appを起動。認識しないなんてトラブルもなく、問題なく認識されて接続完了です。Tacx Desktop Appマニュアル によると Windows 10, Bluetooth 4.0 でのみ動作するようです(2019/5/3時点)。” Tacx Desktop application is not ANT+ compatible” とあるので、ANT+ではなくBluetoothで接続されます。私は最初てっきりANT+で接続するものとばかり思っていたので、アプリを見ても、本体のLEDを見てもANT+接続されないから何故だろうとかなり悩みましたが、単にBluetooth 4.0接続のみ対応だったようです。

 

続く...

初めての油圧式ディスクブレーキのブレーキパッド交換

先週、朝バイクに乗っていたら、フロントブレーキでよくあるディスクブレーキの音鳴り、つまりローターがパッドに擦れてシュッシュッと音がする症状、が出たのでキャリパーを覗いてみると金属の戻りばねがずれている気がした。そこで、止まって指でその戻りばねのずれを適当に修正しようと思って押したら、何やらググっとずれてしまった。あれ?こんなに簡単にずれちゃっていいの?と思ったけど、そのまま走りだそうとしたら、案の定盛大に音鳴りが...

バイクは Canyon Endurace CF SLX, ブレーキはSRAM Red 22 Road Hydraulic Disc Brakeです。

もうシュッシュッと擦れるなんてものじゃなく、ブレーキがかかりっぱなしの状態に近いです。取りあえず脇に止めてトルクスT25でキャリパーの位置調整を試みたけど、どうにも手に負えない状態になってしまった。

自宅から3~4kmの地点だったので、キーキーと盛大な音を響かせながら何とか帰宅。その後、腰を落ち着けてキャリパー位置を調整したけどまったく解消せず。これはよくあるローターが擦れる現象ではないなと思い、ブレーキパッドを外してみることに。

なんせ去年の夏に購入してから一度もブレーキパッドを外したことがないし、油圧式ディスクブレーキの仕組みもさっぱりわかっていないから、少々不安だったけど一応取り外しは完了。

見てみると、なんだかパッドが消耗しているように見える。新品のときの状態をよくわかっていないので、取りあえず見様見真似で頑張って取り付けようとするが、何度やってもうまくいかない。

1つ目の原因はブレーキパッドの摩耗でした。それもかなりひどくて摩耗し過ぎて戻りばねの片方が折れてなくなっていました。

市販されているものの写真を見ると戻りばねの形状はコの字だけど、私のものはL字。

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このL字でかつパッドがすり減ってなくなっているので、戻りばねのひっかかりがまったくなく、パッドでそっと挟むという状況になっていました。これだと何度やっても装着時にどうしても戻りばねがずれてしまう。最初はどんだけ職人技が必要なんだと唖然としたが、単にパッドが削れ過ぎていたのとばねが折れていたからでした... しかしよくこんな状態で乗ってたな... (滝汗)

これはもうブレーキパッドを交換するしかないなということになり、平日ショップに行く時間はないので取り急ぎ amazon で注文。純正にしようかとも思ったけど、今回はコスパの良さそうな3rd party MicroOHERO の Hydraulic disc 用ブレーキパッド メタルパッドを購入。(当たり前ですが) しっかりパッドの山があるので戻りばねがしっかりかかり、ずれません。ブレーキパッドの装着も職人芸無しでできます。

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ところが、隙間がせまくてパッドが入りません。これはすぐにピンときました。よくあるピストンが出てきちゃっているという現象です。こんなこともあろうかと ParkTool ディスクブレーキ ピストンプレス PP-1.2 を買っておいたので、こいつの出番です。マイナスドライバーでもできなくはないのでしょうが、やはり専用工具は使いが手もよく安心ですね。この出てきたピストンを押し戻すのは思ったより力が必要でしたので、この工具はやはり重宝しました。

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 後は、ローターがパッドと擦れないポイントを探して、T25でキャリパー位置を決めます。試走でセンター出しをして、ようやく乗れるレベルまで回復。異音もなし。純正の半額以下のブレーキパッドですが、10km程度乗った限りでは普通に使えます。耐久制度はこれからですね。ダンシングでバイクを左右に振るときにかすかに擦れる音がしますが、これはまた後日チェックするとしよう。

 

機械学習と深層学習 ―C言語によるシミュレーション―

機械学習と深層学習 ―C言語によるシミュレーション―」小高知宏 (著)。
年末年始の休暇に読もうと思って買っておいた本。一応休み中に読了しましたので、備忘録として。
AI (人工知能) がバズワードになっている昨今ですが、35年以上前に当時の通産省が ICOT (新世代コンピュータ開発機構) を設立して、莫大な予算*1を投じて第五世代コンピュータプロジェクトが行われたことを知る人は今はもうあまりいないかも知れません。当時、若かりし頃の私はこのプロジェクトに携わる機会があり、人工知能自然言語処理、並列推論マシンなどの研究開発をしていたことがあります。VAX11 や UNIXProlog を学んだ後に、PSI (Personal Sequential Interface Machine) という逐次推論マシンで動作する SIMPOS (SIM Programming and Operating System) というOSでESPというプログラミング言語を学びました。結局その言語知識は後にあまり役に立つことはなかったのですが、オブジェクト指向をこのときに学んだことで、以降のオブジェクト指向プログラミングを学習するときに大いに助けになったことは事実です。そしてその後、並列推論マシン PIM (Parallel Interface Machine) で動作する PIMOS という OS で KL1 という並列プログラミングを学び、知識ベース/事例ベースを活用した推論エンジンと並列処理などの研究も行っていました。
世間的には成功とは言えなかったかも知れませんが、ここではその点について言及することは止めておきます。
前置きが長くなりましたが、そのAIの中でもここ数年注目を浴びているのが機械学習 (Machine Learning) と深層学習 (Deep Learning) なるもので、それがどういったものなのか知らないのは良くないだろうということで先ず手にしたのが本書です。この手の本は沢山出版されているのでどれを読めばよいのか迷いますが、内容があまり薄っぺらそうなものは避けたいと思ったことと、プログラム例で紹介されているものが珍しくC言語で書かれていることがポイントでした。この分野では Python が圧倒的に多いのですが、C言語というのが懐かしさを覚えました。C言語のコードを読んだり書いたりすること自体があまりにも久しぶりすぎて、基本的なことも忘れており、思い出しながらの勉強となりました。サンプルプログラムはすべてダウンロードできるので楽ちんです。
実行環境はリッチな Visual Studio ではなくあえてシンプルな MinGW をチョイス。MinGW (Minimalist GNU for Windows) は http://www.mingw.org/ からダウンロードできます。GNU とか gcc とか懐かしすぎるw
前半は機械学習の基礎として、演繹的学習と帰納的学習を学べます。この辺の専門書は実は若いころ前述のプロジェクトで論文を書くために読んだことがあります。内容は殆ど覚えていませんけど... そして、教師あり学習から強化学習と進みます。Q-learning (強化学習の具体的方法) で適切な Q-value を獲得することが学習の目標などなど。Q値更新の式は、
Q(s_{t}, a_{t})=Q(s_{t}, a_{t})+\alpha(r+\gamma maxQ(s_{t}+1, a_{t}+1)-Q(s_{t}, a_{t}))
こういった数式をはてなダイアリーで記述する場合は、mimeTeX の機能を利用するので、このブログを書いている途中で mimeTeX の勉強に脱線しちゃいました...
群知能と進化的手法では、粒子群最適化法や蟻コロニー最適化法を学びます。蟻ってすごいなぁ。ここでも強化学習のe-greedy方が採り入れられます。もうほぼ数学そのもの。だんだんと頭痛が... (笑)
進化的手法では遺伝的アルゴリズム (Genetic Algorithm) を学べる。情報を染色体として表現するなど、基本アルゴリズムそのものの難しさもさることながら表現が新鮮。
そしてニューラルネット。これもよく耳にしますがよくわかっていませんでした。人口ニューロンの構成を表現すると、次のようになるらしい。
\large\displaystyle       u=\sum_{i}x_{i}w_{i}-v
z=f(u)
シグモイド関数 f(u)=\frac{1}{1+e^{-u}} は、バックプロバゲーションを利用する場合の伝達関数としてよく用いられます。階層型ニューラルネット、階層型ニューラルネットで広く用いられるバックプロバゲーション、バックプロバゲーションによるニューラルネットの学習あたりから難しくなって頭痛がしてきたw
そして深層学習では、大規模ニューラルネットの問題と畳み込みニューラルネットについて説明されています。畳み込みニューラルネットDeep Learning でも割とポピュラーで画素認識の深層学習として良い方法として知られています。
最後の方では、深層学習の少し実用的な例も挙げられ、バックプロバゲーションの計算手順(出力層の人口ニューロンが複数個の場合)が開設されています。ううむ頭痛が激しくなってきたw
本書は個人的に慣れ親しんだC言語のサンプルがあったので、割と救われた気がしますがもろに数学なので、私にとっては決して簡単な内容ではありません。でもこれにめげず次は Python で書かれたサンプルコードで学べる Deep Learning の本を読もうと思います。

*1:570億円だそうです...

99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ

99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ」河野 英太郎 (著)。
3か月ぶりのブログ更新。元気で生きております (^^;;
本書は仕事のコツがわかりやすく平易な言葉で説明されています。それぞれのTipsはほとんどが見開き2ページで完結するようにまとめられているので、ちょこちょこと読むのにも適していますね。個人的には新しい発見もいくつかありましたが、既知の内容も多く含まれていたのでもっと若いときに読んでおけばもっと役に立ったかなと感じました。でも読んでいると「あー、あるある。」といった内容が沢山あって、そこが身近に感じられてすぐに実践に移せるのはメリットです。
冒頭で、気遣いや遠慮が過ぎると時間を棒に振ってしまい、マジメ度とパフォーマンスはある時点から比例せずに逆U字にあるとあります。こういったことって実は皆さんの周りにもよくある話ではないでしょうか。
無意識に謙遜や言い訳の枕詞を習慣として使っていることもよくあります。これをポジティブな表現に変えることでプライミング効果を生み出し良い結果や反応が得られるというのは心理学的にも言えていますね。
聞かれたことに答える -- これができていない人が実に多いです。Yes/Noの質問も5W1Hの質問も、ともすると雑音ともいえる周辺情報ではなく聞かれたことに最初に答えるようにすることは重要です。
自分でもハッとしたのが「とりあえず」という表現。私もときどき使ってしまっています。居酒屋での「とりあえず生ビール」はまあいいとして、仕事では「とりあえず」の代わりにある表現を使えというtipsが書かれており、最近自分自身でも心掛けています。
目的とゴールの違いを理解していない、或は意識していないケースもよく見かけます。今さら何をと言われるかもしれませんが、現状はそんなもんです。でもこの違いをきちんと使い分けると、仕事の設営にぐっと説得力が増してくるのは間違いないです。
私が無知で知らなかったのですが、ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが整理した忘却曲線は、仕事を効率よくしていく上でヒントになります。今後は私の物忘れが激しいのは忘却曲線によるものだと思ってくださいw

記憶の忘却は、それがインプットされた瞬間から始まり、20分後に4割、1時間後には6割、一晩寝ると8割を忘れてしまう

ちょっとニヤリとしてしまったのは、「英数字は半角を使用する」というTipsです。私も職業柄、英数字は必ず半角を使用していますが、たまにWebフォームで住所の番地も含めてすべて全角でなければはじかれることがあります。あれは憎悪感すら覚えます。(^^;;
相手の感情を逆なでせず戦略的に話の腰を折るコツは、言われてみると別段特別なことではありませんが、これらがわざとらしくなく自然とできるようになりたいものです。
すっかり定着したワークライフバランスという言葉。最近は働き方改革という言葉もよく耳にします。要は「仕事も私生活も充実させましょう」というコンセプトですが、「生活のために仕事をしすぎない」というニュアンスで語られがち。正しくは「私生活を犠牲にせず今以上にいい仕事をする」なんだなぁと改めて認識させてくれました。
上記以外にもいくつか役に立った内容を列挙しておきます。興味があれば本を手に取ってみてください。

  • 悪い情報ほど先に報告
  • 会議の1/8の法則
  • アンチクライマックス
  • 聞き手側が会議をコントロール
  • KISSの原則
  • 神は細部に宿る
  • 「安易な和」は百害あって一利なし
  • 摩擦は進歩の母、積極の肥料

Inagi Cross に参加。泥天国!

9月30日に開催された初心者から中級者向けシクロクロスレース Inagi Cross にC4クラスで参加してきました。
東京都稲城市に1年ちょっと前にオープンした Champion System が経営する Cross Coffee がことの始まりのようです。なんでも Champion System の社長が稲城市をえらく気に入ったらしく、本社も稲城市に移転したほど。会社概要をみると確かに稲城市矢野口になっており、よく見ると Cross Coffee のあるビルの2階が会社のようですね。
そんな Champion System が稲城市に働きかけ、ようやく実現したのが記念すべき第1回 Inagi Cross というわけです。また、2020年の東京オリンピックのロードレースのコースに稲城市もかなり組み込まれています。自転車の街として発展していってくれることを期待したいです。
シクロクロスレースは5年ぶりの出場で、その間もほぼ何も練習などしていないのでビリにならないように完走が目標です。レース前日は台風で大荒れ、当日の天気予報もがっつり雨の予報でしたので、90%の確率でDNSするつもりでした。前日の18:00にホームページでアナウンスがあり、9月30日は予定通り開催するとのこと。PEAKS, ツールド八ヶ岳赤城山ヒルクライムなど大きな大会が揃って開催中止をアナウンスしている中、シクロクロスレースのInagi Crossは開催の判断。さすがは全天候型競技シクロクロス
当日朝起きてみると雨は降っているものの、かなりの小雨なので一応会場には自走で行ってみることに。そして会場に着くころには雨もほとんど止んでいました。DNSする理由がなくなってきた... (^^;;
受付をしてゼッケンを受け取ると縁起のいい(?)13番!ロードレースだと13番は逆さまに付けるのが慣例だけど、シクロクロスではそんなことはしませんよね。
試走の時間になったので、かなり混雑しているなかゆるゆると試走。台風の影響で大量の雨が降ったので、全面泥、泥、水たまり、泥という感じでシクロクロッサーならにやけてしまうだろうどろどろな路面が出来上がっておりました。ひよった私はたったの1周で試走を切り上げちゃいましたが。。
皆さんが試走しているのをぼーっと眺めたりしているといよいよレースの時間です。順番にゼッケン番号が呼ばれると思いの外すぐに呼ばれ、なんと最前列!一応参加してみましたという私がこんなポジションを頂いてなんだか申し訳ない...

スタート直後のストレートで4〜5人に抜かれ、かろうじて10位以内で最初のコーナー。コーナーリングが下手くそな上に体力も衰えているので、あっという間にはーはーぜーぜーと息が上がってしまう体たらく。こんな状態であと何周回もするのかと思うとかなり不安になってきました。泥でできたわだちでタイヤは取られるわ、何度もスリップするわ、前に進まないわで、息を抜くポイントがない!シケインとかもう許してーって感じで、2周目以降は乗り降りしたり担いだりする元気がなくなっていましたw

幸い、一度もコケることもなく、メカトラを起こすこともなく、無事ゴールできました。でも速い人は速いですね。周回を重ねるたびに着々と順位を落としてしまい、結局出走30名中15位という残念な結果でした。ビリにならないという目標は一応達成w
ゴール後にバイクを見ると、泥や草でフロントディレイラーが見えなくなってるし、カセットに草とかながい枝・つるが絡まっていたし、よくこんなんで回転していたなと驚きです。変速していたらばきっといっていたかもと思うとラッキーだったのかも知れません。


泥コースで前に進むだけでも体力が奪われるコースでめっちゃしんどかったですが、「大人の泥んこ遊び」が楽しかったのは間違いない。参加したことにまったく悔いなしです。

Campondo 八溝

9月22日〜24日にキャンポンド八溝に参加してきた。
「Campondo Yamizo」(キャンポンド八溝) とは、栃木県、福島県茨城県の三県をまたぐ全長190kmの長距離コースを、2人または3人1組のチームで、キャンプをしながら1泊2日をかけて走破する、キャンプ&自転車ツーリングイベント。*1
ちょうど2年前の今頃、自転車部で那須高原合宿に行ってお昼休憩をしているときに出会ったのが Ride Experience の山本さん。あの Rapha Prestige Nasu のルートを作成した方でもある。その出会いがきっかけで、Ride Experience のイベントに参加するのは2度目、那須に走りに行ったのが3年連続3回目となる。
Campondo Yamizo の特徴を Ride Experience のサイトから抜粋してみた。

(1) 道中でキャンプ泊をしながら行く1泊2日のツーリングイベント
(2) 2人または3人1組のチーム制によるセルフサポート形式(ルートは提供されるGPSデータで自らたどり、パンク等の修理も自分たちで対応)
(3) 那須連山と八溝山系をまたぐ2日間で190kmのコースは、高原の牧場から苔むす林道、パノラマ絶景、普段は入れない国有 林道グラベルに、スリル満点の吊り橋まで、バラエティに富んだ、冒険要素たっぷりのコース(未舗装路合計約32km)
(4) テント等のキャンプ設備もバイクパッキング用アイテムやウルトラライトキャンピングアイテム等を活用して、自分達で自転車で運ぶのが基本(有料レンタルを利用すればテント&シュラフの持ち運び不要)
(5) 清流沿いの静かな林間キャンプ場を貸し切り利用
(6) 地元の名産品を使ったグルメな食事を提供(キャンプ場ではスペシャルBBQと朝食、チェックポイントでランチも提供)
(7) 海外からの参加者も加わり、サイクルキャンピングで国際交流

いかにも楽しそうなので、バイクパッキングどころかキャンプも初心者だが仲間を誘って参加してきました。
土曜日の夕方に到着。この日は、レンタルバイク Cannondale SLATE とバイクパッキング用のバッグ一式 (Blackburn) のレンタル、そして前夜祭です。私は Apidura のサドルパックを愛用しているけど、それだけだと収納力が足りないので、3人で 1セットレンタルしました。

前夜祭は、ITTANゲストハウスの屋外で開催され、おいしいお料理、ビール、心地よい音楽、そしてバイクパッキングの第一人者、Alternative Bicycles代表の北沢肯さんのトークショーが開催されました。進行約は、小俣雄風太さん。キャンプでバッグを沢山付けるので重くなることは避けられないから気にしないかと思いきや、やはり軽量化はとても大切なんだと再認識。バイクパーツの軽量化はよく知っているけど、持っていく荷物も同じなんですね。軽量でかさばらないことは正義なのだ。

Day1は、99kmで獲得標高1,733m。最初の20kmくらいは下り基調。すぐに川沿いの9km続くグラベルがあったが、これがまた絶景。朝は光の角度がとても木々を美しく見せてくれる。何度も止まって写真やビデオを撮っていたので、なかなか先に進まなかったw
そして、われわれ3名は、Pedla の Adventure ジャージを色違いで揃えて気分を盛り上げてみた。Pedla のジャージはフィット感もよく、この Adventure コレクションはまさに Campondo には最適なチョイスだと思います。

八溝山は今まで数回登ったことがあるが、今回は天候にも恵まれテンション上がりっぱなしでしたね。ランチのバケットや玉ねぎスープもとてもおいしかった。

途中、コーラ休憩で北澤さんチームと談笑。レース中のビールや梅干しの種飛ばしやら、いろいろな楽しい話が聞けて満足。そしてここでも例外なくマウンテンバイクいいよ〜という誘惑を受けましたw
初日ゴールのキャンプ場にかなり早めに到着。今回はテントもレンタルさせてもらったので、バイクパッキングといっても着替え位しか積んでいませんでしたが、疲れて到着したら、テントを設営してくれるというのは最高にありがたかった。通な人から言わせると何じゃそりゃと怒られそうですが、個人的には十分満足しました。そして食事まで作っていただけるので、至れり尽くせり。ちょっぴりグランピングな気分?(^^)

そして、この料理のクオリティが驚くほど高かった。作っていただいた方たちのことはよく存じ上げていないのですが、かなりの腕だと思います。屋外BBQと聞くと肉を焼くだけのように思うかもしれないが、ここは違った。何度でも言いたいくらい、料理は本当においしかったです!そしてDJ粕谷さんの流す音楽がまた心地よい。贅沢なキャンプのひとときに大満足。


ビールもワインも沢山飲んで、すっかり酔っぱらって就寝。寒いかと思いきやまったくそんなことなく、寝袋を使ったのもほんの最初だけ。テントの中はとてもぽかぽかでした。
Day2は、94kmで獲得標高1,609m。前半に峠を2本、どちらも登りも下りもグラベルというなかなか手強いコース。かなりゴツゴツしていたので、わだち、がれきなどを注意深く見分けながらずっとシッティングで登ります。荷物があって重いからさらに難易度が増した気がし、この2本の登りはかなーりしんどかったです。下りもごつごつしたグラベルで、慎重に下りました。少しずつ慣れてくるとスピードも上げることができてきたものの、他の皆さんのほぼノーブレーキのダウンヒルのような真似は逆立ちしてもできませんでした。25cのタイヤじゃまず無理。28cでもギリOKか無理って感じですね。テクニカルな登りと下りでしたが、楽しかったです!

後半は、農道なども織り交ぜてアップダウンの連続。いくつかは走ったことのあるルートだけど、やはり何度走っても気持ちいいもんです。後半のアップダウンは結構脚を削られますね。吊り橋とその近くの日帰り入浴は前回来た時にも訪れた場所。男は橋に萌えるのである。

そしていよいよ終盤はフラットなグラベル区間の登場です。コース紹介のときに「クラシックレースごっこを楽しんで」と言っている意味がわかりました。パヴェじゃなくてグラベルですけど、パリ〜ルーベのセクターXXをいくつか走っている気分が味わえ、荒れた路面をがんがん走りたい衝動にかられました。グラベル区間でミスコースしてしまい、泥区間に突入。ミスコースしたことに気づかず、「おー、次は泥か!シクロクロス気分だ!」と楽しんでいたら、バイクもシューズもあっというまに泥だらけw

何とかコース復帰して、はぐれたメンバーをレースモードで追走。3人一緒にゴールしなければ意味がないと思い、全開で回しました。ゴール手前2kmほどのところで何とか追い付いて、最後は3人揃って無事にゴール!
荷物が重いうえに、グラベルが沢山あったので、距離と獲得標高の数値以上にタフなコースでした。でも、お天気、景色、コース、仲間、バイクパッキング、キャンプ、料理、そして新しい出会い、とどれをとっても満足のいく週末となりました。

めっちゃ近場のキャンプ場でよいので、バイクパッキングをしてみたくなりました。

*1:Campondo」=(Camp + Gran Fondo の造語)

ニューバイク Canyon Endurace CF SLX Disc 9.0 SL (組み立て調整編)

ニューバイク Canyon Endurace CF SLX Disc 9.0 SL (開封編)の続きです。
箱の中のバイクは、ステム一体型ハンドルとシートポスト、前輪が外された状態で入っていましたので、基本的にはそれらをフレームに装着するだけです。使用するツールはアーレンキーのみ。トルクレンチとカーボンパーツ用ペースト約1回分も同梱されています。トルクレンチは同梱されていたものは使わずに自前のものを使用し、カーボンパーツ用ペーストはせっかくだから使いました。

まずはフロントホイール。ディスカウントは初めてなのでローターに気を付けながら慎重に装着。12mmスルーアクスルも初めてなので最初は勝手がわかりませんでしたが、特に問題なく装着。ハンドル部分は1個しか付いていないので、ホイールの取り外しや装着はそれを使うことになります。このフロントディスクブレーキが後々面倒なことになります。
ステム一体型ハンドル Canyon H31 Ergocockpit CFとフレームに合わせたオリジナルデザインのスペーサーも美しく統一感溢れ、バイクメーカーがすべて手掛けたこだわりの成功例と言えるでしょう。このハンドルは見た目のカッコよさだけでなく、ケーブル内蔵、ジャンクボックスやマウント取り付け可能なボルト穴、前面投影面積を低減した造形など機能的にも優れており、実際に乗ってみるととても快適です。これは上ハン部分が一直線ではなく少しへの字になっていることが Ergo という名前の由来なのでしょう。

そしてシートポスト。これはCanyon S15 VCLS 2.0 CF (25/13mmセットバック)というもの。実際は ERGON CF3 PRO カーボン セットバック https://amzn.to/2BOdFqa と同じものと思われます。径は細めの27.2mm。Flip Headというクランプの位置を入れ替えることでセットバック量を13mmまたは25mmに変更できるという優れもの。セットバック25mmだと後ろすぎるのでセットバック0mmに買い替え何て必要もなさそうで良いですね。縦分割リーフスプリングが振動吸収に貢献するのか不明ですが、これによりサドルのアングルを調整できるのが新鮮でした。アングルを変えるにはシートポストをフレームから抜く必要がありますが、角度を変えることはそうないので問題ないでしょう。シートクランプはどこにも見当たりません。ISPではなく、シートチューブにインテグレートされているものでヘッドレススクリューで固定するという仕組みです。こんなところにも機能と美しさの拘りが感じられます。

ステム一体型ハンドルもシートポストもすべて適正トルクが印字されているので間違えることは無いですね。
ブレーキは初の油圧式ディスクブレーキ SRAM RED HRDです。ローターは16mmです。面倒なフレーム内ルーティングもすべて完了した状態なのでほぼ何もすることはありません。ホイールは、Reynolds ASSAULTディスクブレーキ用41mmカーボンリム。遠目から見るとどこのメーカーのホイールかわからないブラックラベルが個人的には好みです。リム内幅21mmとかなりワイドなので標準で付いていたタイヤはなんと28c。

コンポーネントSRAM RED eTapなので、フロントディレイラーとリアディレーラーのバッテリーをチャージしてから取り付けます。ペアリングはもう済んでいるいるので手間が省けて助かります。さすがは完成車。
さて、試しに変速してみるときちんとワイヤレスで変速しました。当たり前と言えば当たり前なんですが、ちょっと感動です。

ホイールを空転させてブレーキも試してみました。リアはまったく問題ないようなのですが、フロントがローターとパッドが擦れてしまい、シュッシュッと擦れる音がします。えー!完成車ってブレーキの調整とかもちろんしているはずだろうから、そんなはずはないと思い、ホイールを再度着脱。やはり擦れる音がします。SRAMの紙のドキュメントは殆ど入っていなかったのでWebサイトでディスクブレーキの英語のドキュメントとYouTubeのビデオなどを調べて調整方法を学びました。殆どは、キャリパーの固定を緩めてブレーキレバーを握ってセンター出しをして、キャリパーを固定し直す。それでも解消しない場合は、これを繰り返すとあります。でも何度やってもダメで目視で音鳴りがしないポイントを地道に探して固定するというのを何時間も試して格闘。結局解決しませんでした。
家の周りを少しだけ走ってブレーキを強くかけたりシフトの確認などをしてみることにしました。フロントブレーキはやはり空転時に擦れる音が消えません。取りあえず一番擦れる音が少ない地点を探して仮運転することにしました。
色々と調べると、ディスクブレーキはホイールを外したら必ずスペーサーを挟むことというのが色々なところで書かれていました。スペーサーってどれだろうと思い探していたら、はっと気づきました。開封して組み立てるときに袋に2個オレンジ色のプラスチックの板が入っていたことを思い出しました。もしかするとこれがスペーサーではと思い挟んでみるとばっちりはまりました。このスペーサーは、送られてきたときはブレーキに挟まっておらず黒い袋に2個入っていました。ホイールを外したら必ず挟みなさい。そうしないとピストンやディスクパッドが閉じてしまいますと書かれていました。もしかすると、これが原因で擦れる音がしているのかも。そうだとすると明らかに Canyon 側のミスだなぁ。ううむ。この問題を解決するにはピストンプレス https://amzn.to/2P6gBQu というツールが必要らしいけど、それが原因かどうかわからないのに安くないツールを買うのもできれば避けたい。
シフトについても、ロー側の2枚目から3枚目に上がらないという現象が発生。完成車なのにシフトの調整もちゃんとされていないのかと愕然... Canyon はしっかりしたメーカーだからそんははずはないと信じたかったのですが、何度やってもそこの変速はダメでした。SRAM RED eTapのディレイラーなんて初めてなので、これまたWebで英語のドキュメントを探して調整方法を学びつつトライアンドエラーで調整。SHIMANO Di2だと長押しで調整モードに入り、その後は普通のシフト動作で少しずつディレイラーを動かすやり方ですが、eTapはレバー裏のボタンを押しながら変速するという方法のようです。Di2の方がやり易いと感じたけど慣れの問題かも知れませんね。ただ、リアディレーラーの調整は右のレバーだけで調整できるDi2の方がメンテナンス性はいいですね。eTapだとクランクを回しながらだと遠い左レバーの操作が必要なのでちょっと不便に感じました。結局リアディレーラーの位置が遠すぎたので調整ねじで距離を近づけた後、長押しでシフトを繰り返し何とかすべて変速できるところまでは調整できました。でもロー側のギヤのときにカラカラと小さな音がするけど許容範囲内かな。

その後も試行錯誤してブレーキの擦れる音を解消しようと頑張ったけど完全に音を消すことはできませんでした。仕方がないので Canyon に相談すると、不具合個所を修正するので着払いで送ってくださいとのこと。梱包するのは手間だったけど、初期調整ミスだと思うので、送って修正してもらってすっきりしようと決めました。送り先は、京都。Canyon は京都だったんですね。知りませんでした...
結局、1週間ほどで不具合個所が修正されてバイクが戻ってきました。ブレーキはやはりスペーサーを挟んでいなかったことが原因だったようです。「パッドスペーサーが無かったことにより、クリアランスが不足しておりました。ピストンのリセット作業を行い、キャリパーを再セッティング致しました。」とのことでした。何はともあれ解決して良かったです。